2011年9月22日木曜日

マイナスイオンの森〜比叡山の麓に鎮座する日吉大社〜西本宮へ


西本宮ご祭神:大己貴神(おおなむちのかみ)


比叡山の延暦寺と縁の深い日吉大社の境内に足を踏み入れると、緑に囲まれた参道の周囲には川が流れ、マイナスイオンたっぷりの澄み切った空気に全身が包まれました。ちょうど雨上がりの後だったためほどよく湿った空気や、参道の脇に流れる川や樹々の発するマイナスイオンを胸いっぱいに吸い込みながら歩くと、日頃の喧噪の中では決して得られない清々しい気持ちになり、心が内側から洗われるようで、それだけでもう「あ〜来て良かった」という気持ちになりました。

 

緑の中に浮かびあがるのは、鮮やかな朱色の一風変わった形をした鳥居です。よく見かけるシンプルな「神明鳥居」の上部に三角形の破風(はふ)があしらわれています。この独特な形は「山王鳥居」と呼ばれ、神仏習合の信仰をあらわすそうです。


西本宮の中へ足を踏み入れて目にしたのは、苔むす屋根が印象的な拝殿です。しばらくこの苔むす屋根の美しさに目と心を奪われてじっと見入ってしまいました。こちらの拝殿は、左右に傾斜面を持つ山形の切妻造(きりづまづくり)と前後左右に傾斜面をもつ寄棟造(よせむねづくり)の二段階構造からなる入母屋造(いりもやづくり)です。威風堂々としそのたたたずまいを眺めていると胸にせまるものがありました。苔むす屋根は、ヒノキの樹皮を用いて施工された日本古来から伝わる日本独自の伝統的な屋根工法「桧皮葺(ひわだぶき)」だそうです。これほど存在感のある、また郷愁を誘う美しい屋根を見たのは初めてのことでした。



こちらの拝殿は重要文化財に指定されているそうです。


日吉大社の他の同じ形の拝殿のうちでは、一番手の込んだ構造となっているそうです。


入母屋破風(いりもやはふ)の妻飾りは木連格子(きれつこうし)だそうです。


あまりの居心地の良さになかなかその場を離れられずにいたら、先ほどの拝殿でご祈願が行われるようだったので、遠巻きにその様子を見守っていると、ほどなくして神主さんの祝詞を奏上する独特の節回しが聞こえてきました。祝詞をライブ(生)で聴けるなんて幸せだなぁ〜と思いながら聞き入ってしまいました。

西本宮本殿

こちらは「日枝造」という独特の形をした西本宮本殿。ご祭神は、大己貴神(おおなむちのかみ)。またの名を大国主神(おおくにぬしのみこと)といい、国造りの神さまとして、また出雲大社の主祭神であり縁結びの神さまとして有名です。大国主神には他にも多数の名前があり、名前の多さは多様な性格、強力な霊的パワーのあらわれでもあるそうです。


こちらは西本宮を出てすぐのところにある宇佐宮です。航海安全の神として田心姫神(たごりひめのかみ)が祀られています。日枝造りのご本殿の苔むす屋根がうっとりするほどなんとも美しい。。。


破風板(はふばん)の下には、懸魚(げぎょ)の装飾が。破風(はふ)の上には、十六葉菊(じゅうろくようきく)らしき神紋が。てっぺんのはしらには錺金具が使われていて、お〜、なんか豪華でいいじゃないですか。







0 件のコメント:

コメントを投稿