2011年9月30日金曜日

物部氏ゆかりの日本最古の神社:石上神宮(いそのかみじんぐう)


ご祭神:布都御魂神(ふつのみたまのかみ)
布留御魂神(ふるみたまのかみ)
布都斯御魂神(ふつしみたまのかみ)

4世紀の創建といわれ、大神神社と同じ日本最古の神社である石上神宮の境内に入ってすぐ目にするのは、オナガドリにも似た風貌の東天紅鶏(とうてんこう)の木登り風景。運がよければ、この天然記念物に指定されている木登り東天紅鶏(とうてんこう)のなが〜い鳴き声、20秒以上も鳴くことのある長鳴鳥ということもあり、本当に長い鳴き声が聴けます。ちなみに鳴き声は「ソプラノ」で「追分節の哀愁」があるとされているそうです。


気分がノッてきたら、ソプラノの美声を惜しげもなく披露してくれる。



黒いとさかがお茶目な同じく天然記念物の烏骨鶏(うこっけい)のお二人さん。
とても自由に歩き回っておられます。


木登り東天紅鶏の近くには、存在感たっぷりの牛さんがどで〜んと横たわっています。
目ぢからの強い、なんとも不可思議でパワーを秘めた牛の像です。お首元には紙垂(しで)のついたしめ縄が巻いてあります。神聖な存在であることがわかります。



楼門



楼門の先にある拝殿。この拝殿の奥に見えないけれど
布都御魂神(ふつのみたまのかみ)が祀られているご本殿が控えているらしい。
禁足地のため我々一般の参拝者は立ち入ることができません。

ちなみに「古事記」では、フツヌシ命は、タケミカヅチ命と共に
霊剣フツノミタマの神霊であるとされいるそうです。
なんでもこの霊剣フツノミタマは、スサノオ尊が出雲の簸川(ひのかわ)の辺りで
八岐大蛇(やまたのおろち)を退治したときに振るった宝剣の十握剣(とつかのつるぎ)なんだとか。そのことからこの剣には邪霊を防ぐ強い霊力があるとされ、
そうした邪霊を祓う機能にもとづく信仰から、フツノミタマ命が破邪の神ともいわれ、
憑きものの祓いなどに霊験ありとされるようになったんだとか。

圧倒的な神気が漂う強力なパワースポットだそうで、行くだけで邪霊も祓っていただけるそうなんだけど、平々凡々のわたしはなぜだろう、あまりそのエネルギーとやらがわからなかった……。期待が過ぎたのだろうか。く、くやしいのでまた行ってみよう。

我が国最古の神社、大神神社(おおみわじんじゃ)


ご祭神:大物主大神(おおものぬしのおおかみ)
配 祀:大己貴神(おおむなちのかみ)
    少彦名神(すくなひことのかみ)

国道沿いには日本一大きな鳥居と言われる巨大な鳥居がどでーんと空に向かってそびえています。その背後には大神神社のご神体である三輪山がそびえています。写真はないけど。

大神神社といえば、神門や拝殿はあっても神々の鎮座する神殿はありません。遠い昔、巨岩や崖や山に神々の霊魂が棲んでいると信じていた私たちの祖先はそれらを崇拝していたそうですが、その原初の祀り方が今も尚受け継がれているのが、大神神社です。ご神体である三輪山を拝するという形のため、拝殿はあってもご本殿はありません。


二の鳥居


手水舎の背後には「しるしの杉」があります。
境内に生い茂る杉は、神霊の宿る神樹、
神霊の天降りる霊木として崇拝されているそうです。




こちらの立派な拝殿から、実際に見えませんが拝殿の奥にある三ツ鳥居を通して、
その背後にそびえる三輪山を拝します。
この場所は、なんだか圧倒されるような気配に満ち満ちておりました。
 ちなみにわたしはパワースポットに行ってるからといって
チリチリとした電気的なエネルギーや気を感じられるタイプでないので
その場に立って「こう感じたなぁ」という私なりの感じた気配を
お伝えしているまでです。あしからず。



三輪山を背後に控えた拝殿の周囲には明らかに異質の空気が漂っていました。
目には見えないけれど、なにからしら伝わる異質の密度の濃い空気というか
エネルギーのようなものが伝わるような気がしました。
凡人のわたしにも伝わるくらいのエネルギーが流れている
こちらの大神神社は、よほど強力なパワースポットなんでしょうね。

2011年9月28日水曜日

三笠山の麓に広がる奈良公園に鎮座する春日大社

住所:春日大社 〒630-8212 奈良市春日野町160


ご祭神:第一殿:武甕槌命(たけみかづちのみこと) 
    第二殿:経津主命(ふつぬしのみこと)
    第三殿:天児屋根命(あめのこやねのみこと)
    第四殿:比売神様(ひめがみ)


奈良公園の主役。神の化身でもある。


わざわざ寄ってきてくだって、つぶらな瞳で写真にも気軽に応じてくださる。
           

緑もみじと朱塗りの門はよく似合う


南門(なんもん)


ご本殿の第一殿には、茨城県の鹿島神宮よりお迎えした武甕槌命(たけみかづちのみこと)様、第二殿には、香取神宮からお迎えした武の神、剣の神である経津主命様(ふつぬしのみことさま)、大三殿には、天の岩屋の前で天照大神に祝詞を奏上した天児屋根命様(あめのこやねのみことさま)、第四殿には比売神様(ひめがみ)をあわせてお祀りしている。


本宮の中には至るところに灯籠がつるされている。





陰陽師☆安倍晴明公(あべのせいめいこう)をお祀りする晴明神社

住所:京都市上京区堀川通一条上ル晴明町


陰陽師の始祖(しそ)である安倍晴明は、式神(しきがみ)を駆使する姿が数々の伝説や物語になっており、小説をはじめ映画やアニメなど様々な作品に描かれることが多く、現在においてもその名を広くとどろかせている。

式神とは、呪詛の鬼神で、呪いの言葉を現実の力として働かせる機能をもつ霊的存在のことだそうで、安倍晴明は、この式神を駆使した調伏(ちょうぶく)と呪詛返し(じゅそがえし)の呪力(じゅりょく)がすさまじいことで知られているのだとか。

もっと詳しく「式神」「調伏」「呪詛返し」なんて言葉を理解したい方は、「少年陰陽師」(アニメ)をご覧になるとよいのでは?個人的におすすめしたい作品です。

「少年陰陽師 窮奇編 第1巻 [DVD]」 

安倍晴明の後継とされる孫が白い物の怪と出会ったことをきっかけに一人前の陰陽師へなるべく数々の妖と対峙していく物語なんだけど、白い物の怪のモックンがステキです。


鳥居に掛けられる額には通常、神社の名前やご祭神の名前がいられるんだとか。
晴明神社はご覧の通り、文字の代わりに晴明神社の社紋である桔梗印が入っています。
陰陽師といえばこの五芒星☆ということで、境内のあちらこちらでお目にかかれます。


こちらの晴明神社は、市街地に一角に鎮座する神社のため、
境内はそれほど広くなく、神社の周囲には緑や樹々は見当たらず
境内の外へ目をやるとそこには超現実的な建物や日頃見慣れた町中の景色が
広がっており、境内の外と内の雰囲気の落差が際立ちます。

境内の規模は小さいですが、所狭しと様々な晴明ゆかりの旧跡が
配置されており見所満載です。五芒星☆が随所に散りばめられた
異空間には陰陽師独特のエネルギーが満ちているような気がしました。



「晴明井」
「晴明井」から湧き出る晴明水は悪疫難病を平癒させる霊水なんだそうで。
晴明神社のホームページによれば、飲んでも大丈夫なんだそう。

「式神石像」
スコップを持って庭いじりをしている顔のデカイオバさん?と思いきゃ、
失礼しました。とっても寄り目で不思議な雰囲気の式神の石像でした。
実際には陰陽師が使う精霊は人の目には見えなかったとか。

「安倍晴明公像」
衣装に隠れて見えないけれど、手には印を結ばれているとか。


桃は美味しくいただくだけの果物にあらず、
魔除、厄除けの果物でもあるんです。

古事記でも、桃の霊力が語られています。
亡くなった妻が忘れられず黄泉の国へと会いにいったイザナキが
姿を見てはならないというイザナミとの約束を破ったために
激怒したイザナミと手下の魔軍に命を狙われることに。
黄泉の国から脱出しようと必死に逃げるイザナキは、
この国と黄泉との境まで来たとき、そこで見つけた桃の実を3つ投げつけ、
手下の魔軍を退却させることに成功し、やっとの思いで地上に戻れたらしい。

イザナキは、桃の実に感謝して偉大な霊力をもつという意味をこめた
オオカムズミという称号まで、桃の実に与えたらしい。


というわけで、偉大な霊力を持ち、称号まで与えられた魔除の桃のお守りをゲット


せっかくなので五芒星の絵馬もゲット。



2011年9月27日火曜日

凛々しいキツネさまのお姿に萌☆伏見稲荷大社


主祭神:宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)


「お稲荷さん」の名で親しまれる全国津々浦々の稲荷神社の総本社である伏見稲荷大社の主祭神の宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)は、稲の精霊を神格化した神であり、八百万の神の中でも代表的な食物神だそうです。

楼門
鳥居をくぐってすぐ目の前には見るからに立派で大きな楼門がそびえております。
神社の楼門の規模として最もおおきいものに属しているそうです。



楼門をお守りになっている狐さま。なんとも目ぢからの強い、凛々しいお姿


ボールをくわえたドーベルマンのようにみえなくもない。
とか言ってはバチがあたるかもしれません。すいません。



運悪くご本殿は改装工事のため写真は撮れず……本殿近くにあった建物を代わりに。



鳥居のトンネルがここから始まる


朱色の鳥居のトンネル。稲荷山をここからどんどん上っていくことに。


眼前にはこれでもかというほどの朱色の鳥居トンネルがどこまでも続く。
鳥居の隙間からは稲荷山の豊かな緑と新鮮な空気が。
山頂に向かうまでに目にするのは、朱色の鳥居と数々の凛々しいお顔のキツネさま。
マイナスイオンに満ちた極上の空気と非日常の異空間を楽しめたひと時でした。
パワースポットうんぬんの前に、非日常的な空間に身を置けること、そしてマイナスイオンたっぷりの新鮮な空気を吸いながら山登りができること、それだけで身も心もリフレッシュし、日頃の垢を洗い清めたような清々しい気持ちになりました。

2011年9月25日日曜日

マイナスイオンの森〜比叡山の麓に鎮座する日吉大社〜東本宮へ


東本宮ご祭神:大山咋神(おおやまくいのかみ)

それにしても境内にもみじの多いこと。それもそのはず境内には約3000本のもみじがあるそうで、なんでも関西屈指の紅葉の名所になっているとか。これはぜひとも紅葉時期に足を運びたいものです。


東本宮桜門です。


鴨玉依姫神(かもたまよりひめのかみ)をお祀りする樹下宮(じゅげぐう)のご本殿です。
錺金具(かざりかなぐ)が多用された華やかな雰囲気の本殿です。


樹下宮の破風(はふ)には、ハート型の華やかな懸魚の飾りがつけられています。


東本宮のご祭神である大山咋神(おおやまくいのかみ)をお祀りする
ご本殿と拝殿。大山咋神(おおやまくいのかみ)はもともとは比叡山に宿る山の神(地主神)だったそうですが、最澄が比叡山に天台宗を開かれたときに、天台宗の護法神としたことから、天台宗とともに全国区で知られる有名は神さまへとなられたそうです。


双葉葵の模様が刻まれた石


二宮橋



帰り道で見つけたお寺の瓦屋根と青空の組み合わせがとても美しかった

今年の夏らしい景色の見納め


2011年9月22日木曜日

マイナスイオンの森〜比叡山の麓に鎮座する日吉大社〜西本宮へ


西本宮ご祭神:大己貴神(おおなむちのかみ)


比叡山の延暦寺と縁の深い日吉大社の境内に足を踏み入れると、緑に囲まれた参道の周囲には川が流れ、マイナスイオンたっぷりの澄み切った空気に全身が包まれました。ちょうど雨上がりの後だったためほどよく湿った空気や、参道の脇に流れる川や樹々の発するマイナスイオンを胸いっぱいに吸い込みながら歩くと、日頃の喧噪の中では決して得られない清々しい気持ちになり、心が内側から洗われるようで、それだけでもう「あ〜来て良かった」という気持ちになりました。

 

緑の中に浮かびあがるのは、鮮やかな朱色の一風変わった形をした鳥居です。よく見かけるシンプルな「神明鳥居」の上部に三角形の破風(はふ)があしらわれています。この独特な形は「山王鳥居」と呼ばれ、神仏習合の信仰をあらわすそうです。


西本宮の中へ足を踏み入れて目にしたのは、苔むす屋根が印象的な拝殿です。しばらくこの苔むす屋根の美しさに目と心を奪われてじっと見入ってしまいました。こちらの拝殿は、左右に傾斜面を持つ山形の切妻造(きりづまづくり)と前後左右に傾斜面をもつ寄棟造(よせむねづくり)の二段階構造からなる入母屋造(いりもやづくり)です。威風堂々としそのたたたずまいを眺めていると胸にせまるものがありました。苔むす屋根は、ヒノキの樹皮を用いて施工された日本古来から伝わる日本独自の伝統的な屋根工法「桧皮葺(ひわだぶき)」だそうです。これほど存在感のある、また郷愁を誘う美しい屋根を見たのは初めてのことでした。



こちらの拝殿は重要文化財に指定されているそうです。


日吉大社の他の同じ形の拝殿のうちでは、一番手の込んだ構造となっているそうです。


入母屋破風(いりもやはふ)の妻飾りは木連格子(きれつこうし)だそうです。


あまりの居心地の良さになかなかその場を離れられずにいたら、先ほどの拝殿でご祈願が行われるようだったので、遠巻きにその様子を見守っていると、ほどなくして神主さんの祝詞を奏上する独特の節回しが聞こえてきました。祝詞をライブ(生)で聴けるなんて幸せだなぁ〜と思いながら聞き入ってしまいました。

西本宮本殿

こちらは「日枝造」という独特の形をした西本宮本殿。ご祭神は、大己貴神(おおなむちのかみ)。またの名を大国主神(おおくにぬしのみこと)といい、国造りの神さまとして、また出雲大社の主祭神であり縁結びの神さまとして有名です。大国主神には他にも多数の名前があり、名前の多さは多様な性格、強力な霊的パワーのあらわれでもあるそうです。


こちらは西本宮を出てすぐのところにある宇佐宮です。航海安全の神として田心姫神(たごりひめのかみ)が祀られています。日枝造りのご本殿の苔むす屋根がうっとりするほどなんとも美しい。。。


破風板(はふばん)の下には、懸魚(げぎょ)の装飾が。破風(はふ)の上には、十六葉菊(じゅうろくようきく)らしき神紋が。てっぺんのはしらには錺金具が使われていて、お〜、なんか豪華でいいじゃないですか。